電気料金が安いおすすめの電力会社と選び方をFPが紹介
この記事のポイント
  • 自分に合った料金プランを選ぶためには、現状の料金単価や電気の使用量を確認する
  • 料金プランは家族構成やライフスタイルによって最適なものを選ぶ
  • すべてのケースで料金が安くなるわけではないため、シミュレーションして慎重に検討すべき

こんにちは、うりぼうです!

わが家では、2020年の新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言から夫がテレワーク、大学生の娘がオンライン授業、高校生の息子も休校、そしてフリーランスの私も在宅ワークと家族全員が家で過ごすことになりました。

2021年の冬も息子以外は平日の昼間に在宅という状況で、気が付くと光熱費の上昇が大変なことになっていました。

光熱費の節約術もいろいろあるとは思いますが、今は電力の自由化で電力会社を変えるという選択肢もあります。

今回は、すでに新電力会社を利用しているFPの私が主な新電力の会社を比較し、電力会社を選ぶポイントと本当におすすめできる電力会社を紹介します。

電力自由化・新電力とは?

2016年4月に電力自由化が始まり、様々な企業が電力販売に参入できるようになりました。

それまでの電力販売は東京電力や関西電力などの地域の電力会社10社に独占状態でした。

新電力とは、その地域電力会社10社以外の電力会社のことです。

新規参入の会社が私たち消費者に選んでもらうためには、地域電力会社にない価格面などのメリットを訴えなくてはなりません。

私たちはその中から自分にとってメリットのある電力会社を選べるようになりました。

とはいっても、たくさんある新電力の会社とプランの何を選んでいいかわからない人も多いでしょう。

そこで、2016年から新電力に切り替えているFPの私が電力会社の選び方のポイントをお伝えします。

自分に合ったおトクな電力会社の選び方

電気料金は何によって決まるのか

住んでいる地域

地域電力会社の電気料金は会社ごとに単価が異なっています。

そのため、東京電力の地域と中部電力の地域に住んでいる人では電気の使用量が同じでも料金は同じではありません。

なので、地域電力会社から新電力へ切り替える場合、住んでいる地域によっておトクになる金額が変わります。

契約アンペア数

アンペア(A)とは一度に使える電気の量を表す単位です。

電気料金のプランは、アンペアが上がるほど基本料金が高くなる仕組みです。

アンペアに対して一度に使う電気の量がオーバーするとブレーカーが落ちます。

最適なアンペア数で契約するようにしましょう。

参考までに、家族の人数別の契約アンペアの目安です。

  • 1人暮らし 30A
  • 2 ~ 3人世帯 40A
  • 4 ~ 5人世帯 50A

電気の使用量

電気料金の単価は電気の使用量によって決まります。

自分の電気の使用量は、電気の検針票や電力会社のWEBサイトなどでにkWh表示されているので確認してください。

その際、1kWhごとの単価も確認しましょう。

電気の使用量により電気料金の単価が変わるため、消費電力量に合わせてお得な電力会社を見つけましょう。

参考までにエルピオ電気の「スタンダードプランL」の料金単価は次のようになっています。

1ヶ月間の電気利用量 120kWhまで 121kWhから300kWhまで 301kWh以上
単価 18.69円 23.3円 25.78円

各電力会社の料金プランはどうなっている?

各電力会社の料金プランには次の3つのパターンがあります。

自分に合ったプランを選びましょう。

従量プラン

東京電力の「従量電力プラン」など、従来からある使った分だけ支払う料金プランです。

トータルの電気料金は次のように計算します。

基本料金 + (電気料金単価 × 電気使用量(kWh))

電力会社の料金プランは多くの場合、この従量プランを採用しています。

定額プラン

定額プランとは、〇kWhまでは〇〇円という形で料金が決まるプランです。

決められたワット数を超えて電気を使用した場合は、1kWhごとの単価による従量制になります。

電気使用量が多い世帯におすすめの料金プランです。

参考までにエルピオ電気の「プレミアムプランA 400」の料金は次のようになっています。

契約アンペア 基本料金 400kWhまで 400kWh超の単価
30A 841.29円 8,835円 28.53円
40A 1128.38円 8,835円 28.53円
50A 1,387.22円 8,835円 28.53円

時間帯により単価が変わるプラン


時間帯により電気料金の単価が変わるプランもあります。

主に夜間の電気代が安く設定されており、夜に給湯機が稼働するオール電化のご家庭におすすめです。

最近ではリモートワークの普及に伴い、昼間の電気代を安くするプランのある電力会社もあります。

参考までにエルピオ電気の「深夜お得プラン 40A」の料金は次のようになっています。

基本料金 6:00〜23:00の単価 23:00〜6:00
1086.8円 28円 20.87円

自分に合った料金プランを選ぶ方法

これまでの説明で電気料金の仕組みはご理解いただけたでしょうか?

ここからは具体的に自分に合った電力会社とプランを選ぶ方法について解説します。

まずは、新電力の会社は1社で日本全国をカバーしていることはほとんどないので、住んでいる地域をカバーしているかどうかを確認します。

プランについては一般的な世帯は従量プランでいいと思いますが、特に電気の使用量が多い世帯では定額プランも検討してみましょう。

オール電化の世帯は時間帯により単価の変わるプランもシミュレーションしてみてください。

自分に合いそうな電力会社の目星を付けたら、WEBサイトで試算してどのくらい安くなるかをチェックし比較します。

電力会社乗り換えの注意点

新電力の会社に切り替える場合、いくつか注意すべき点があります。

切り替えた場合に安くならないこともある

特に1人暮らしの場合などあまり電気を使わない場合、乗り換えの効果が少なかったり、かえって高くなってしまうことがあります。

シミュレーションの数字は保障されたものではないため、逆効果にならないように注意が必要です。

キャンペーンに惑わされない

新電力の会社は全国で500社以上ありますので、顧客獲得競争は激しいものがあります。

そこで、キャッシュバックキャンペーンなどでおトク感をアピールしているのです。

けれどもキャッシュバックの効果はその時だけです。

選ぶときにはきちんと料金単価などを比較しましょう。

セットのプランに注意

新電力にはさまざまな業種の企業が参入しています。

そのため、本業(?)の売上げアップにもつながるように、本業のサービスとのセット割引が設定されている場合が多いです。

たとえば通信会社が本体の場合、インターネット通信とのセット割引などです。

たしかにおトクな場合もありますが、通信業界も競争が激しいので電気料金とは切り離して比較検討したほうがいいでしょう。

ただし、電気とガスのセットのように同じ光熱費であれば、セットのメリットもわかりやすいので選択肢としてアリだと思います。

FPが選ぶおすすめの電力会社ランキング

さて、これまでの内容を踏まえ、私が選ぶ本当におすすめの電力会社をランキング形式でご紹介します。

選定基準は、他のランキングサイトなどにも紹介されているなど知名度や安心度の高い電力会社で、特におすすめできる特徴のあることです。

  1. エルピオ電気
    対象エリア
    北海道と沖縄を除く全国
    おすすめプラン
    スタンダードプラン/プレミアムプラン/深夜お得プラン
    違約金・解約金
    なし
    おすすめする人
    電気の使用量の多い人
    おすすめ度 5.0
    エルピオ電気の特徴
    シンプルに電気料金で勝負する会社

    エルピオでんきの親会社は、LPガスの株式会社エルピオです。
    エルピオでんきのストロングポイントは電気料金が業界最安値クラスであること、さまざまなプランから自分にピッタリのプランが選べます。

    本体がガス会社なのでガスとのセット割引もおトクです。
    安さだけでなくサポートも充実しています。電気に関するトラブルに24時間365日無料で対応してくれる、安心駆けつけサービスを利用できます。

  2. シン・エナジー
    対象エリア
    北海道を除く全国
    おすすめプラン
    【昼】生活フィットプラン/【夜】生活フィットプラン/きほんプラン
    違約金・解約金
    なし
    おすすめする人
    日中もテレワークやオンライン授業で在宅している人がいる世帯
    おすすめ度 5.0
    シン・エナジーの特徴
    電気を「どの時間帯に使うか?」で電気代が安くなる電力会社

    シン・エナジーは知名度は低いものの、資源エネ庁が発表している「新電力販売電力量ランキング」では約500社中18位。
    実は知る人ぞ知る「おトクな新電力」としてシェアを拡大しています。

    シン・エナジーの特色は「電気を使った分に応じた料金体系(きほんプラン)」だけではなく、「電気を使う時間に応じた料金体系(生活フィットプラン)」があること。
    これにより、電気使用量に関係なく電気代を削減することができます。

    特にコロナ禍でテレワークやオンライン授業で昼間の在宅時間が増えたご家庭に「【昼】生活フィットプラン」はピッタリではないでしょうか。

    シン・エナジーは「電気をどれくらい使うか?」は勿論のこと、それに加えて「どの時間帯に使うか?」という視点でも、電気代が安くなる電力会社です。
    個人的には他の電力会社にはないライフスタイルに合わせた料金プランに魅力を感じます。

  3. Looopでんき
    対象エリア
    沖縄を除く全国
    おすすめプラン
    おうちプラン
    違約金・解約金
    なし
    おすすめする人
    電気とガスを安くしたい人/太陽光発電設備がある人
    おすすめ度 5.0
    Looopでんきの特徴
    クリーンエネルギーに力を入れているシンプルな料金体系の電力会社

    Looopでんきの料金体系は、基本料金なしで1段階の従量料金制というシンプルなもの。
    地域電力会社からの乗り換えの場合、基本料金がない分、ほとんどの場合電気代が安くなります。

    また、電気買取サービスがあり、太陽光発電を持っている人からの電気の買取とLooopでんきの料金を相殺することができます。

    地域によってはガスとのセット申し込でおトクになるプラン利用できるため、シミュレーションをしてみることをおすすめします。

  4. リミックスでんき
    対象エリア
    沖縄・離島を除く全国
    おすすめプラン
    電気代割引プラン/仮想通貨付与プラン
    違約金・解約金
    なし
    おすすめする人
    他社では料金が安くならない人
    おすすめ度 4.0
    リミックスでんきの特徴
    割引率が決まっているので必ず料金が安くなる電力会社

    リミックスでんきは、株式会社リミックスポイントが提供しています。
    株式会社リミックスポイントは東証二部に上場している安定感のある企業です。電力会社専業ではありませんが、安心して利用できる会社といえます。

    リミックスでんきの料金体系は、使用量に関わらず地域電力会社から切り替えなら基本料金・従量料金共に5%OFFになるというシンプルなもの。
    従来の料金からの割引なので、他社のプランでは電気料金が安くならない人でも削減することができます。

    また、リミックスポイントは仮想通貨交換所を運営していることから、料金割引の代わりに割引額相当の仮想通貨を付与するプランを選べることも大きな特徴です。
    現在の付与されている仮想通貨は上昇著しいビットコインです。
    通常、切り替えで浮いたお金を貯蓄するかわりに仮想通貨を持つのも夢があっていいのではないでしょうか。
    FPとして心惹かれるプランだと思いました。

  5. HISでんき
    対象エリア
    離島を除く全国
    おすすめプラン
    ウルトラプラン
    違約金・解約金
    顧客都合による1年未満の解約の場合は、2,000円+消費税の違約金が発生
    おすすめする人
    電気使用量が少なめの人
    おすすめ度 4.0
    HISでんきの特徴
    料金プランが豊富な全国ネットの電力会社

    HISでんきは大手旅行会社HISが運営している電力会社、HTBエナジーの電力ブランドです。

    HISでんきの特徴は電力使用量が多い方から、少ない方まで幅広いプランを展開していること。
    電力使用量が少ない人でも、電気代を安くできます。

    その他、子どもがいる世帯向けの「ママトクプラン」などもあります。
    HISが運営する電力会社のため、HISに関連するサービスが充実している点は旅行好きな人には魅力です。

新電力に関するQ&A

電力会社を乗り換えても電気は安定供給されるの?
新電力の業者は既存の地域電力会社に比べて規模も小さく、切り替えると電気が今までどおり届かなくなるのではと不安に感じる声も聞かれます。
しかし、新電力の電気も既存の送電線を通って各家庭に届けられます。
同じ送電線を使って送られてくる電気なので、品質が悪いとか停電しやすいなどということはないので安心してください。
電力会社が倒産してしまったら、電気の供給が止まるの?
新電力の会社は小規模な会社もありながら競争が激しく、将来的にはどこかが倒産する可能性もゼロではありません。
仮に倒産した場合、電気の供給は地域の電力会社から受けることになります。
その後、新しい電力会社と契約すればよいので、利用者が不利益を被ることはありません。

自分に合った電力会社の料金プランを選ぼう

新電力の料金プランは選び方によっては電気料の大幅削減につながるため、電気をたくさん使う家庭には大きなメリットがあります。

まずは現状の電気の単価や使用量を確認し、そこから自分にとってメリットのあるプランを比較検討しましょう。

この記事の電力会社はどれも信頼できる会社ばかりなので、参考にしてみてください。