将来が不安だから無料のマネーセミナーで勉強するのってどうでしょう?

恵子

みさえ先生ごめんなさい!この間、お友達に誘われて無料のマネーセミナーに行っちゃいました。


みさえ

あら、恵子さん、謝るようなことじゃないわ。それで、どうだった?


「初心者のためのマネーセミナー」や「ママ向けのマネーセミナー」といった無料のマネーセミナーが全国各地で開催されています。

「老後2000万円問題」などでお金のことに不安を持つ人が多いのでしょう。どの会場も盛況のようです。

きれいなホテルなどの会場でスイーツ付きなどおトク感もありますね。

今回は、マネーセミナーの賢い利用の仕方についてお伝えします。

マネーセミナーにも種類がある

一口にマネーセミナーといっても主催者や有料無料などで何種類かに分かれます。

FP協会などが主催する教育目的の無料セミナー

日本FP協会や自治体などが金銭教育や普及活動の一環として行うセミナーです。

さまざまな年代向けのお金に関わる各種のコンテンツで開催されています。

通販会社などが主催する無料セミナー

金融機関名は出てきませんが、主に生命保険などの金融商品の販売を目的としたセミナーです。

そのため、テーマは運用の基本などに絞られます。

セミナー終了後に個別相談に誘導され、そこで商品の提案をされます(もちろん断ることもできます)。

恵子

私が参加したセミナーはこのタイプでした。

有料で開催してセミナーそのもので利益を上げることが目的のセミナー

中には10万円以上の高額なセミナーもあります。

金額に見合う有益な内容なら有料でも受講する価値はあります。

無料セミナーではどのように金融商品を提案されるの?

金融商品販売目的の場合のセミナーの流れは、だいたい次のような感じです。

「今は低金利時代。インフレリスクも考えると、預貯金ではなく、複利、分散投資で資産運用、そして外国通貨も持っておかないといけません。それには外貨建保険や変額保険を利用すべきです。」

セミナー主催者としては外貨建保険や変額保険を勧め、その後の個別相談から契約につなげて、セミナーのコストを回収しているのです。

恵子

個別相談には自分から進んで申し込む人もいたけれど、迷っている人には強引に予約を入れさせる感じでした。

セミナーで外貨建保険や変額保険を勧めるのは、販売側が得られる手数料が総じて高いからです。

預貯金ではなく、複利、分散投資で資産運用というのはいいですが、選択肢として生命保険の利用はベストとは言えません。

生命保険で運用するのは非効率

マネーセミナーの個別相談では多くの場合、変額保険や外貨建保険での資産運用を勧められます。

でも、マネー・カフェでは生命保険での資産運用はお勧めしていません。

その理由は、生命保険では契約者が支払った保険料を全てリターンに回しているわけではないからです。

契約者が支払った保険料の一部は死亡保険金を支払ったり、販売した人への手数料など保険会社の運営コストに使われたりします。

なので、どうしても投資信託や債券で運用するより運用効率は悪くなります。

特に独身の女性などは死亡保険金を誰かに残す必要はありませんね。

ですから、生命保険と資産運用は別々に考えたほうがいいのです。

お金のことは中立な立場のFPに相談すべし

もちろん、あなたが納得して生命保険を選ばれるならそれでもいいでしょう。

でも、iDeCoやNISAを利用すればもっと効率的に運用できるし、難しいことでもありません。

どうしてもわからなかったら、有料でも中立な立場のFPに相談されてはいかがでしょうか?

かける金額にもよりますが、一生のうちに数百万円以上の差がつくはずですから、FPの相談料は必要なコストだと言えます。

恵子

ホントによくわかりました。タダほど高いものはないです。


みさえ

恵子さん、いい勉強になったわね。