みさえ先生。NISAの口座を作ったんだけど、何を買ったらいいのか全然わかりませーん。
千春さん、まかせて!NISAの特徴に合った金融商品選びをお伝えするわ。
NISAは運用益が非課税になるメリットを受けながら資産形成ができる制度です。
金融機関に1人1口座のNISA用の非課税口座を開設します。
非課税期間5年、年間120万円、最大600万円の非課税枠が使えます。
2018年より、非課税期間20年、年間40万円のつみたてNISAがスタートし、最大800万円の非課税枠が使えるようになりました。
非課税のメリットのあるNISAはとても魅力的な制度ですが、利用するにはいくつかの制限もあります。
今回はNISAのメリットが生きる金融商品選びについてお伝えします。
NISAの運用は投資信託で
株式や投資信託の運用から得られた利益を非課税にできるのが、NISAです。
ただし、一般的に株式には売買単位があるため、購入時は100株単位など金額を指定することができません。
そのため、一度に多くの資金が必要となります。
時にはNISAの枠を超えてしまうことも考えられます。
また、つみたてNISAの投資対象は投資信託のみなので、マネー・カフェではNISAでの運用は投資信託を想定しています。
NISAの投資信託選びで考えるべきこと
NISAでもコストが安い投資信託を選ぶなど基本的なことは、一般の投資信託選びと同じです。
ただ、NISAならではのルールもありますので、以下のことを考えて投資信託を選びます。
- 運用益への非課税制度なので運用益が出ないと意味がない
- リバランスができない
運用益への非課税制度なので運用益が出ないと意味がない
NISAは運用益への非課税制度なので利息への非課税制度であるマル優に似ています。
ただし、マル優は元本が保証されている預貯金が対象なのに対し、NISAは元本保証でない株式や投資信託を対象にしています。
ここで、運用成績がマイナスになるとNISAのメリットはゼロになってしまいます。
運用期間の長いつみたてNISAの場合は、ある程度のリスクを取っても最終的には運用成績がプラスになる場合がほとんどでしょう。
しかし、5年程度で資金を使う用途がある場合など、あまりハイリスクな運用をしていると元本割れを起こすことも考えられます。
運用期間に合ったリスク管理をする必要があります。
リバランスができない
運用にあたっては株式や債券の配分割合を決めます(ポートフォリオ)。
例えば、株式と債券を1:1で運用していたとします。
そのうちに株式の時価が2倍になりました。
その場合、株式の一部を売って、債券を買い、元の1:1の配分に修正したほうがいいのです。
これをリバランスといいます。
ただしNISAでは、一度買ったものを売った場合は、その非課税枠は使えなくなります。
このため、NISAの投資信託はリバランスのいらないバランスファンドが向いていると考えます。
バランスファンドは色々な投資対象に分散投資し、基本的な組み入れ比率をを維持しながら運用される投資信託です。
特に運用初心者には適した商品と言えます。
どんなバランスファンドを選ぶべきか
バランスファンドと一口に言っても商品は無数にあります。
NISAに適したバランスファンドを絞っていきましょう。
株式と債券の比率を決める
バランスファンドの資産はシンプルに国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の4資産で構成されているものがいいでしょう。
このうち、おおざっぱに株式、債券の比率をチェックします。
運用期間中に運用益が出るようにしたいので、株式100%のような配分は避けるべきです。
もし、運用期間が5年以内なら株式と債券の比率は4:6など債券多めがいいと思います。
つみたてNISAの最長期間20年なら株式と債券8:2くらいでもいいですが、リスク許容度の低い人は5:5くらいでもいいと思います。
ただ、ここは過度に悩まないこと。とりあえず決めてください。
長期で実績のあるファンドを選ぶ
次に具体的なバランスファンドを選びます。
NISAの登場でNISA用に開発されたらしき新しい投資信託が多数出てきました。
けれども、チェックしたいのは長期での運用実績です。
少なくとも5年以上の実績があって、そこで最低でも3%以上のプラスが出ているものを選びたいです。
バランスファンドのポートフォリオがあなたの資産配分に合っていて、長期での運用成績がプラスのものをピックアップしましょう。
つみたてNISAなら選ぶ商品もかなり絞られてくるので候補は多すぎることもなくなるはずです。
そして、ここでも悩みすぎないこと。
候補になったどのファンドを選んでも間違いではないのです。
なるほど。私は子どもの教育費の準備がしたいからローリスクローリターンでいきたいな。
そうと決まれば、もう商品は決まったも同然。さっそく始めましょう!